私に恋をしてください!
「でも、ごめん。お母さんのせいで嫌な思いをしたでしょ?」
『いや、全然。むしろ俺がいたからあんな話になったんだろ?それに、しても何で葉月はあんなことを言ったんだ?』
「あんなこと?」
『離婚だよ』

さっきのキスをきっかけに、私の左手をソラは自分の右手で握っている。

「だって、お母さんには私という存在に捕らわれず、自分の幸せを考えて欲しいと思ったから…」
『そうか』

ソラは私と手を繋いでいた右手を離して床に置き、今度は左手で私の頭を撫でた。

『気持ちは分かるけど、離婚ってお父さんとお母さんの問題だと思う。既に成人している子供の出る幕ではないよ』
「そうだけど…」
『それに、マスターが何か知ってそうじゃない?』

マスターは、第三者の協力を本当に仰いでお母さん達のことを何とかしようとしているのかな。

『でも…』

そう言うと、膝を縦に曲げて座っていた私の膝の内側に腕を入れ、反対の腕で私の背中を抱き、持ち上げた。

つまりはお姫様抱っこ状態。
すぐ後ろにあるベッドに寝かされた私。
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