私に恋をしてください!
『え?と言うことは2人乗りは初めて?』
「いや、陸は乗せているよ。ただ、アイツの場合はヘルメットは持参だったからそのヘルメットは使ってなかったんだよ」

そして俺達が向かったのは・・・

途中、何かの雑誌で見たことのあった評判のみたらし団子を求めて和菓子屋さんに立ち寄って、夕方、目的地に着いた。

ホテルの地下駐車場にバイクを停める。

『ここは・・・ゴールドヘブンリーホテル?』
「うん。今日はここの上の階で食事をしようと思ってね」
『うわぁ、高そうだね』
「俺よりもお嬢様な葉月が言うことじゃないだろ?アハハ」

確かに葉月の言う通り、ここは日本有数のホテルだから、高い。
でも、俺が貯めているお金は、こういう時に使うものだと思うんだ。

駐車場からエレベーターで一度ロビーに出る。

『私のこの格好、大丈夫かなぁ』

葉月はピンク色のニットに、黒いフレアスカート。
バイクに乗っている時はそれにダッフルコートを着ていた。

「問題ないよ。カジュアルな服装ではないし」

俺は白黒のギンガムチェックのシャツにグレーのセーターを重ね着して、ボトムは黒いズボン。
むしろ俺の方がカジュアルかも。
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