私に恋をしてください!
ナルガク・・・成瀬川学院の通称。
全国のお金持ちの御曹司やお嬢様が集いしセレブ学校。

龍成社を作った成瀬川家が経営をしている学校。
須山さんはここの出身だから、きっと良家のお嬢様なんだろう。

『清水さん、どこの学校の出身かしら?』

あんまり学校で線引きをする人は好きじゃないけど、隠す必要はないかな。

「幼稚園から高校まではアール女学院で、大学は国際美術大学です」
『学校なんてどうでもいいじゃねぇかよ』

呆れたソラが口を挟んだ。

『アールに通っていたってことは、貴方もかなりのお嬢様ね』
『同じお嬢様でも、須山とはタイプが違うよ。俺と葉月は価値観が似ていて、一緒にいて楽しいし、電話で話すと携帯が熱くなってしまうくらい長電話になるんだ』
『何?仕事中にノロケ話?』
『須山だって仕事中に俺をデートに誘うだろ?今は昼休みな分、俺の方が罪は軽い』

このタイミングで定食3人分が到着した。

かなり険悪なムード。
こういうの苦手なんだけど。

『体の関係は、あるの?』

しばらく沈黙ののち、須山さんが発した一言は、よりによってランチタイムにはかなり不向きなもの。
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