インセカンズ
電車に乗り込んだ緋衣は携帯を取り出すと、亮祐宛てのメッセージを作り始める。
勢いも手伝い、これまで胸に溜めていた事を全て書き込んだが、結局、『次、いつ会える?』と簡潔なものに書き換えて送信しようとした時に、一件のメールを受信する。
それは亮祐からのもので、ふと付き合い始めにも同じ様なことが何度かあった事を思い出した。
彼宛てのメールを作成中に電話が掛かってきたり、送信したと同時に受信を知らせたりという事が続いて、その度にリンクする二人のタイミングに胸を躍らせたものだ。
よくよく考えれば、勤務先が違うとはいえ就業時間が同じで一日の生活リズムが重なっているのだから、タイミングが似通ってきてもおかしくはない。ただ、そんな小さな偶然がいくつも積み重なって、まるで奇跡のように思ったことがあるのも事実だ。二人の印象的な出会い方がその思いに拍車を掛けたということもある。
『来月3日の金曜日空いてる? 記念日には少し早いけどお祝いしよう。仕事終わってすぐ新幹線乗るから、7時半に、――ホテルのロビーで待ち合わせはどう?』
亮祐からの久しぶりの誘いだというのに、緋衣の胸中は混沌として胸騒ぎにも似たものが蠢く。
勢いも手伝い、これまで胸に溜めていた事を全て書き込んだが、結局、『次、いつ会える?』と簡潔なものに書き換えて送信しようとした時に、一件のメールを受信する。
それは亮祐からのもので、ふと付き合い始めにも同じ様なことが何度かあった事を思い出した。
彼宛てのメールを作成中に電話が掛かってきたり、送信したと同時に受信を知らせたりという事が続いて、その度にリンクする二人のタイミングに胸を躍らせたものだ。
よくよく考えれば、勤務先が違うとはいえ就業時間が同じで一日の生活リズムが重なっているのだから、タイミングが似通ってきてもおかしくはない。ただ、そんな小さな偶然がいくつも積み重なって、まるで奇跡のように思ったことがあるのも事実だ。二人の印象的な出会い方がその思いに拍車を掛けたということもある。
『来月3日の金曜日空いてる? 記念日には少し早いけどお祝いしよう。仕事終わってすぐ新幹線乗るから、7時半に、――ホテルのロビーで待ち合わせはどう?』
亮祐からの久しぶりの誘いだというのに、緋衣の胸中は混沌として胸騒ぎにも似たものが蠢く。