インセカンズ
「ヒデとは半同棲になって長いし、そろそろ結婚しようかって話も前々から出ていたから、まさか今でもタケルの事を気にしていたなんて思いもしなかったんだ。
私とヒデが付き合うことになったとき、タケルがこれまで見たこともないくらい怒って、一時期あの二人は絶縁状態になったの。自分のことを棚に上げてって頭にきたけど、あいつにはあいつなりの正義があって、友達の彼女には手を出さないって決めていたらしいから、尚更許せなかったんだろうね」
ミチルはそこまで話すと、ふふ、と小さく笑う。
「たまにいるでしょ? 特別顔がいい訳でもないのにモテる男って。大学時代のタケルはまさにそれで、自分で気付いているから本当にタチが悪かったな。いつも詰めが甘くて、私に浮気がバレる度にもうしないからって必死になって謝ってくるの。
あの頃の私は、タケルしか見えてなかったから別れるなんて選択肢は始めからなくて、今だから分かるけど、好きって気持ちがだだ漏れしてたんだよね。だから一番最初の浮気を許した段階で、こいつには何をしても許してもらえるって高を括ったんだろうね」
緋衣は、困ったように眉を寄せて笑うミチルに何も言ってやることができず、ただ同じように表情を歪めるしかなかった。
私とヒデが付き合うことになったとき、タケルがこれまで見たこともないくらい怒って、一時期あの二人は絶縁状態になったの。自分のことを棚に上げてって頭にきたけど、あいつにはあいつなりの正義があって、友達の彼女には手を出さないって決めていたらしいから、尚更許せなかったんだろうね」
ミチルはそこまで話すと、ふふ、と小さく笑う。
「たまにいるでしょ? 特別顔がいい訳でもないのにモテる男って。大学時代のタケルはまさにそれで、自分で気付いているから本当にタチが悪かったな。いつも詰めが甘くて、私に浮気がバレる度にもうしないからって必死になって謝ってくるの。
あの頃の私は、タケルしか見えてなかったから別れるなんて選択肢は始めからなくて、今だから分かるけど、好きって気持ちがだだ漏れしてたんだよね。だから一番最初の浮気を許した段階で、こいつには何をしても許してもらえるって高を括ったんだろうね」
緋衣は、困ったように眉を寄せて笑うミチルに何も言ってやることができず、ただ同じように表情を歪めるしかなかった。