メランコリック
「もう、関わらないで。顔も見たくない」


藤枝は背を向ける。
俺は街頭の下、走り去っていくその背中を見つめた。

細くて頼りない背中だ。
泣き出しそうな背中だ。

あの背中を抱き締めるのは、俺では駄目なんだろうか。



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