甘い時 〜囚われた心〜
「ちっ…」

桜華の舌打ちが聞こえた。

飛び出していった雛子を追いかけようとした桜華の腕を、祐希奈の手がつかんだ。

「離せよっ」

「ダメ!桐生院家には神楽の力がいるんだよ?」

祐希奈の言葉に動きを止めた。

それを見て、尚人が教室を飛び出した。

尚人が追い掛けていくのを確認して、桜華は祐希奈の手を掴み、教室を出た。

雛子が走っていった方角とは違う方へ…







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