「お前は俺のモノ」【完結】
「…多恵」
涙を流す私を、陽子はただ黙って抱きしめてくれた。
それが、嬉しかった。今の私には本当に。
それから、陽子のお陰で少しだけ見れる顔になった私は、再度陽子に感謝した。
「ありがとう、陽子」
「なーに、いいって。ちょっと楽しかったし」
「楽しかったって」
「…ふふ」
「あはは」
私と陽子は顔を見合わせて暫く笑っていた。
それから、一応参考書を持って来ていた私は陽子と一緒に授業を受ける。
それが、無意味の様にどうしても思えてしまうのは、きっと彼に買われてしまったから。
携帯もない。
財布もあるけど、そんな多くは入ってない。
…もし、それがなくなったら。
私はどうなるんだろう。
バイトとか、させてくれないかな。
無理だろうな。きっと。