「お前は俺のモノ」【完結】
余裕そうな彼とは対照的に、私はドキドキと鳴る心臓を抑えるのに必死だった。

キスをされるのだって、こうやって、強引にされるのだって、慣れてない。
嫌だって、そう心の中では思ってるのに。


拒否出来ない自分がどこかにいて。


それが、とてつもなく悔しかった。


数分、車を走らせた後、彼が入った場所はファミレスだった。


「…ファミ、レス?」


目を瞬かせて、看板を見つめる。
彼は何も言わず、ファミレスへと入って行く。

慌てて、私はその後を追った。


席に案内されて、座ると彼はメニューを差し出す。

「選べ」

「…え」


わけがわかんなくて、彼の顔をまじまじと見つめるが、彼は表情崩さずに再度

「…何か食え」

そう言った。


「……」


憮然としながら、私はパラパラとメニューを捲る。
だけど、食欲ないのに食べ物の写真を見たって全く以てそそられない。
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