「お前は俺のモノ」【完結】
そんな女の子らしい恰好でもないし。
陽子とか、梓さんみたいな恰好ならわかるんだけど。

程遠い。


「行くぞ」

「え。あ、はい」


洋服を着た彼はまだ生乾きの髪の毛のまま、車のカギを持って玄関へと向かう。
それに慌てて着いて行く。


ベストにポロシャツ。
ダメージのあるデニム。

シンプルだけど、カッコいい。


彼の後ろ姿を見て、そう思った。


車で向かった先は近場のファミレス。
席につくと、彼は私にメニューを渡してそっぽを向く。


「…あの」


何?と、目で言うかの様に私を見る。


「食べない…の?」

「朝は食わない」

「………」


いや、起き立て開口一番に飯って言ってたじゃん。
腹減ったって事じゃないわけ?

……それとも私に食べさせたかったってだけ?
< 93 / 254 >

この作品をシェア

pagetop