「お前は俺のモノ」【完結】

「………」


メニュー越しに、またそっぽ向いてる彼を盗み見る。


「あの」

「何」

「ご飯、アキラ…も食べませんか」

「何で」

「一人で食べるのも、なんか」

「別に俺は気にしない」


そりゃ気にしないだろうけど。
でも、一人でガツガツ食べられない。

それとも餌付けして、がっつく私を見ながら微笑む飼い主の図?


「…一人だと、食べる気おこらないから。
一緒に何か食べてくれませんか」

「………」


私の言葉にじっとこっちを見ると、彼はもう一つのメニューを無言で開いた。
それに少しだけ嬉しくなる。


「敬語、使うなって言ったろ」

「…ごめんなさい」


喜んだのも束の間。
怒られてその気持ちも萎む。
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