愛していると言わないで。

「ふぁ」

ぐーっと伸びをして、辺りを見回す。

「……ここどこだっけ」

えーっと確かあのあと……

「そうだ。」

屋上に忍び込んで、昼寝(朝だけど)を試みてたんだ。

春なので、当たる風は暖かく、二度寝の誘惑にかられる。

「……寝よう。」

どうせまだ戻っても入学式をやっているだろうし。

寝てしまえ、と再びごろん、と横になる。

「おい、寝てるぞ?」

「えぇー?どうしよ~」

「……えっと。」


どうやら、私に二度目の安息は訪れないようだ。
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