駆け抜けた少女-番外編-




沖田の行動力は素晴らしいと褒めよう。


が、しかしクリスマスを知らない沖田が仕切ろうとしたものだから、内容がただの宴会になりつつあったのをすんでのところで止めた。



「まずはクリスマスと言えば、クリスマスツリーです!」

「くりすますつりぃ?なにそれ?食べ物?」

「平助さん、ツリーは食べ物じゃなくて、もみの木に飾り付けをするものですよ!でも、此処にもみの木はないから……よし、あの木に飾り付けしましょう!」



庭の中心に、まだ小さめな木があるのを見つけ、これなら背の高い原田達に頼めば上の方も飾り付けできるだろう。


その飾りは、沖田に頼み色紙を買ってきてもらって、それで飾りを作ろうした。



「飾りって何でもいいの?」


「……なんでも良いとは言ったけど」



矢央が作った色紙の飾り以外に、手鞠や駒──は良しとして、なんで本や人形(怪談話に出てくるような日本人形)その他可笑しなものが幕末仕様のクリスマスツリーが出来上がった。




「うをっなんかすげぇな!!」

「これ子供達にも見せて良いですかね!?」

「これ目立つな~」



なんか私が知ってるツリーとはかけ離れていたけど、皆が楽しそうにしているから良いかな。






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