冷徹執事様はCEO!?
目には情欲が浮かび色っぽくてゾクゾクする。

「燁子様も其れなりに経験を積んでらっしゃるのですね」

「そりゃ… 結婚もしてたし」私は照れて俯く。

「やはりあの時に、少々強引にアプローチするべきでした。そうすればきっと貴女を俺だけのものに出来たのに」

田中は苦笑いを浮かべ唾液で濡れた私の唇を指で拭う。

「あの時…って?いつの事?」

「内緒です」

「ええ?!何それ!」

「記憶を掘り起こして思い出してください」

田中は啄むようなキスをする。

「そんなんじゃ無理」

私は不満気な視線を向ける。

「わかりました」

田中はクスリと微笑むと、再び唇を重ねる。

待ち焦がれたように自分から舌を絡ませて田中を迎え入れた。

私と田中は夢中で互いの舌を貪り合う。

まるで、身体を合わせる代償行為のように。

お互いいい大人だ。

一線を超えたら色々厄介な事になるとわかり切っている。

勢いだけで溺れられる立場や状況ではないのだ。

だけど、本能では田中を欲している。そして、田中も私が欲しい、のだと思う。
< 125 / 277 >

この作品をシェア

pagetop