冷徹執事様はCEO!?
そして一週間後の土曜日

昨日も遅くまで残業だったので日が高く登るまで緩々と惰眠を貪る。

「燁子様、起きてください」

カーテンを開ける音がすると、急に眩しくなる。明るい日差しから逃げるよう腕で顔を覆う。

だらけた私を田中は起こしにきたようだ。

「う…ん、あと10分だけ…」

私は身体を横に向けて布団に潜り込もうとする。

が、布団を強引に剥ぎ取られた。

「駄目です。起きてください」

私は重い瞼を開き、恨みがましい目で田中をで見上げる。

「あと、10分だけ」

「駄目です。起きてください」

いつもの能面フェイスで有無を言わさない。

「じゃあ、ちょっとだけ田中も一緒に寝よ?」

「え…」

一瞬、田中の視線が泳いだ。

「ほら、早く来て」

寝起きの身体で精一杯のフェロモンを捻出させる。

「い、いや、それは、ちょっと」

珍しく田中が理性と本能の狭間で揺れ動いてる。

狼狽える田中をみているのは面白い。最高に面白い。

「もしかして… 嫌?」私は悲しそうに目を伏せた。

「全く、困った人だ」

と、文句をいいつつも理性が本能に負けたようだ。

ギシリとベッドのスプリングが軋み田中が隣に横たわる。
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