冷徹執事様はCEO!?
「稜!」

不意に呼びとめられて振り返る。

ナイスバディの美しい女性が嬉しそうにニッコリと笑いながら、こちらに手を振りながらやってきた。

「莉奈」田中がボソリと呟いた。

「珍しいじゃない。稜がレセプションに来るなんてー。藤原さんは?」

莉奈、と呼ばれた女性は田中に親しげに話かける。

長い栗色の髪の毛に、赤いベアトップのドレスがよく似合っていた。

「今日は付き添いで来ているだけなので」

莉奈はこちらへチラリと視線を向ける。

「こちらの方は?」

莉奈の茶色い瞳が私の顔を興味深そうに覗きこむ。

睫毛がお人形さんみたいに長くて、女の私でもドキドキしてしまう。

「葛城商事の社長のご令嬢で燁子さんだ」

「燁子です。初めまして」

表情筋を活用して愛想笑いを浮かべ一礼する。

「… あー、例の」

莉奈は一瞬目を見張ったが、直ぐに二コリと微笑んだ。

「豊崎莉奈と申します。はじめまして」

花のような笑みを浮かべると、少し大きめの口から美しい歯列が覗く。
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