冷徹執事様はCEO!?
「ひとまずup worldの代表にご挨拶してくるので、また後程ゆっくり」

田中はニコリと笑って挨拶をする。

「うん、またご飯連れてってねー」

莉奈はヒラヒラと手を振りながら言った。

「随分綺麗な子ね」… しかも若い。

「莉奈を知りませんか?」

「うん、知らないや。もしかしてモデルさん?」

「私もよくは知りません。直接は藤原の知合いなので」

「その割には稜、なんて呼ばれて親しげだったじゃない」

「おや、嫉妬ですか?」

田中は唇の片端を上げてニヤリと笑う。

「だ、誰が!」私は赤くなり、ムキになって言い返す。

「あれ、新井代表じゃないですか?」田中が左前方を指差した。

数人に囲まれ、和やかな雰囲気の中、談笑している見覚えのあるナイスミドル。

「郁男おじさんだ!」私は思わず笑顔になった。

今日は黒いタキシードをビシっと着こなしていて、相変わらず素敵である。

私は人の間をすり抜け側へと寄って行った。
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