冷徹執事様はCEO!?
パーティが終わり、キッズ達は疲れ果てて寝てしまった。

ママも明日出発のため、一足先に部屋へ戻る。

男性陣はリビングで飲んでいるため、晴子姉さん、遥、私の三人は庭に面したサンルームで、ワインを嗜んでいる。

嗜む…って言っても、既に2本は空いているのだけど。

「いやー、しかし、さすが葛城家っす。お酒も強いれすねえ」遥さんは、呂律の回ってない口調で言う。結構酔っ払っているようだ。

「ちょっとー大丈夫?お水あるわよー」晴子姉さんは滅法酒が強いので、ケロっとして水差しからコップへ水を注ぎ遥さんの前に置いた。

「しっかし、選りに選って燁子さんのお相手が田中とはねえ」と言って遥さんはゲラゲラ笑い出す。

ああ、完全な酔っ払いだ。

いつものお上品な姿は全く、ない。

遥さんの姿を匠ちゃんが見たら、どうして嫁をこんなになるまで飲ませたんだって怒られそう。

「稜の事、知ってたの?」私は苦笑いを浮かべて尋ねた。

「ええ、匠と田中と藤原は昔っかつるんでたんでえ」

遥さんは眉根を寄せる。よい想い出じゃなさそうだ。

「確か匠って結婚5年目よね。その当時から知ってたって事?」晴子姉さんが尋ねる。

「いやあ、もおっと前からっすよ!本当にヤロー共は最っ悪でしたからあ」

遥さんは思い出したのかワイングラスをギュっと握りしめた。

「藤原はあの通り女好きじゃないっすかー。だからまだ優しかったものの、匠と田中は、まあ、最悪でしたね」

遥さんは遠い目をして、力ない笑みを浮かべる。

「確かに田中さんはよく解らないけど、匠は結構嫌なヤツよね」晴子姉さんは最もらしく頷く。

「田中も結構嫌な奴よ」私も同意する。
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