冷徹執事様はCEO!?
「じゃあ、お相手して!それなら夜しか無理よね!」

「昼でも朝でも大丈夫です」

「私は明るいうちからなんて無理!それに今がいいんだもん!明日はそんな気分じゃなくなる」

「眠ったらそんな気分もなくなりますよ」

「無理!身体が火照って眠られない」

「わかりました」

田中が盛大に溜息をつき立ち止まったので、私はホッとする。

手首を掴み腰から腕を剥がすと、こちらへ向き直した。

「じゃあ、脱いでください」

田中は冷静に言い放つ。

「え…」

「お相手しますので脱いでもらえますか?」

私はギュッとTシャツの裾を握りしめた。

「ええー、そうゆうのって男の人がやるもんでしょ?」

「そうですね。しかし、私は今日疲れてますし、お酒を嗜んだので、イマイチその気になれません。何てったっておっさんですし」

先ほどの「おっさん」発言を根に持ってるようだ。

「燁子様は男はいつでもその気になれると思っているのですか?」

「…思ってない」

相手が私なら尚更…。ここ数年、信男ともその手の行為は殆どなかった。それが不妊の一因でもあった。

「脱げないならこの話はなし、と言うことで」

「ちょちょちょっと待って!」

私は再び腰にしがみついた。
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