イケメン先生は危険男子でした！？

☆☆☆

そして、その日の昼休み。


いつも通りかんなと２人で中庭へ行くと、レジャーシートを広げている生徒たちの視線を感じた。


「ねぇ、今日なんだか雰囲気が違わない？」


シートを広げてそこでお弁当を食べながら、あたしはかんなにそう聞いた。


「そりゃそうでしょ」


「へ？」


当たり前。


というように言うかんなに、あたしは首をかしげる。


「だって、詩。あんた突然安岡君と杉田君と仲良くなっているんだもん。


午前中のうちに学校中の噂になっているわよ？」


シレッとそう言うかんなに、あたしは目を丸くして箸を置いた。


「嘘……！」


「嘘じゃないわよ。さっきから感じる視線がその証拠」


ハッとして顔を上げ、周囲を見回してみる。


すると何組かのグループが咄嗟にあたしから視線をそらした。


まるで、視線を合わせたら刺されるとでもいうように。