エターナル・フロンティア~後編~

「で、話を――」

「……わかっているわ」

「話は、最初からお願いします」

 彼の指摘した通り、この話に関しては最初から話した方がいい。主だった部分を掻い摘んで話したところで意味が通じず、相手を混乱させてしまう。ユアンの言葉に従う――というわけではないが、レナはプロジェクトの発端となった出来事から話していくことにする。

 未知な物へ抱く好奇心は悪いものではないが、度を越せば誰かを不幸にしてしまう。しかし疼きは簡単に抑えられず、切っ掛けを齎した者の言葉に従い神に背く行動を取ってしまう。レナが参加していたプロジェクトはその一例で、彼等は自分と姿形が同じ意思を持つ生き物を造り出した。

 理由は?

 どうして、同じ者を造る。

 ユアンだけではなくソラも抱く疑問はこの二種類で、特に後者――同種の存在の誕生の意義だ。力を持つ者の実態解明であれば、態々ソラを作り出すことはしない。それでも彼等は造り出した。

 何故?

 自分の存在理由を知りたいソラは、レナにどのような内容であっても受け入れるから言って欲しいと頼む。それだけの決意を持ち訪れ、逆に真相を隠し何も話されないと気分が悪い。

「……ソラ君」

「お願いします」

「貴方にとって、辛いわ」

「構いません」

「強いのね。でも、強くないと生きていけないのかしら。貴方達は特に……本当に、御免なさい」

 現在の状況を生み出してしまったことを嘆いているのか、レナはソラに罪深い自分を詫びると、ポツリポツリとソラという人物を自分達の手で造った――いや、造ってしまった理由を語る。

 広大な宇宙に数多くの惑星(ほし)が点在するように、それに比例して多種多様な生き物が存在する。ソラ達が有している力もその多種多様な生き物の中に含まれるのだが、有していない者にとっては脅威そのもの。

 そもそも、この力は特定の惑星だけに存在しているというわけではなく、あらゆる惑星で突然変異の如く誕生する。結果、自分と同種ではない人物に恐れ戦き迫害の対象となってしまう。しかしそれは高い知識を持っていない者達の行動であって、別の一部の人間は彼等の力に目を付けた。
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