エターナル・フロンティア~後編~
眩しい陽光を避けようとイリアは身動ぎすると、自分の隣にいる人物の存在に気付く。定まらない視線の中で記憶を整理していくと、鮮明に思い出されるのは昨夜の会話と出来事。昨夜、互いの秘めた想いを口に出したことにより通じ合い、共に寄り添いあっていたかった。
だから互いの体温を感じ合いたいときつく抱き締め合い、身も心もひとつになることを選ぶ。世間は力を持つ者と持たない者が一緒になり、ましてや恋人関係になることを許してはくれない。それでも二人の気持ちが変わることはなく、これから先共に過ごすことを望む。
人によって真の愛に気付く人物に出会うまで何人もの相手と付き合っていくが、イリアは最初の相手でその人物に出会うことができた。いや、その人物に出会ったとしていても状況が阻害し告白できないでいたが、やっとソラが恋人になってくれたことに幸せを感じる。
同時に、鮮明に蘇る記憶はイリアの羞恥心を激しく刺激し、反射的に掛け布団を被ってしまう。その動作によって彼女の隣で寝ている人物を起こしてしまい、相手を驚かせる。イリアの意味不明な行動に何かが発生したのだろうと相手はそれについて尋ね、身体を起こす。
「イ、イリア?」
「大丈夫」
「そ、そうか」
「ねえ、ソラ」
「何?」
「その……」
やはり羞恥心の方が強く働いてしまうのか、途中から言葉がしどろもどろになってしまう。イリアはスッポリと被っていた掛け布団から顔を出すと、ソラに背中を向けるかたちでベッドに横たわる。そして勇気を出すように自分自身に言い聞かせると、徐に口を開いた。
「ソラで良かった」
「何が?」
「……恋人」
「オレも、良かったよ」
「ソラは、優しいもの」
「イリアも、優しいよ」
そう言うと、ソラはイリアの身体を後方から抱き締める。突然抱き締められたことにイリアの心臓は激しく鼓動しだし、顔だけではなく全身が真っ赤に染まっていく。それに密着することで感じるのが、互いの体温と心音。息が詰まるほど緊張するが、心地よさもあった。