天才に恋をした
乃愛ヒョウヘン

3-1

翌日、朝練後に陸玖が近づいてきた。



「勉強どう?」

「ありゃ、本気でヤバいな」

「だよね」

「古文は別のヤツにやらせろよ。数学だけで手いっぱいだって」

「マシなのない?」

「生物と英語は余裕。現国が…まあまあ?」

「そっか」

「あくまでも『まあまあ』だからな」

「現国は俺が教えられるけど、古文かぁ…」



陸玖は学級委員長だ。

厄介もんを押しつけられて、かわいそうなヤツ…


あ。


俺もだった…。



宮崎苗は、大人しい。

ていうか…表情がない。

教えてても、分かってるんだかないんだか。


深海魚みたいな…

別の星から来た生物みたいな…

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