天才に恋をした

21-2

苗を抱き寄せ、キスをした。

抱き寄せた手に髪が絡まった。

キスしながら、髪をなでた。


「…ん!」



苗が声を漏らす。




小さな肩と頭を引き寄せ、キスし続けた。

苗は、不器用にもがいた。



「真咲くん…!」


その声にゾクッとした。



耳を噛んだ。


「苗、可愛い」

「あ…!」



身をよじる苗を強く抱きしめた。


「お前は俺のものだ。誰にも渡さない。誰にもさわらせない」



俺はまた唇を奪った。

苗は自分で立っていられないみたいだ。

俺のシャツにしがみついたまま、ズルズルと下に落ちてゆく。

その体を支えながら、苗を床に横たえた。




キスしながら、

怖いくらい頭が冴えていた。


親が帰ってきたら…

もう二度とこんなチャンスない。
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