天才に恋をした
31-3
苗を寝かしつけると、時計は2時半になっていた。
授乳を終えた姉貴も加わり、家族四人がリビングでぐったりと座りこんだ。
「俺が間違ってたな…」
親父がポツリと言った。
「考えが甘かった。子供一人預かるって大変なことだ」
「…私は苗ちゃんにママにしてもらったの」
突然、姉貴が言い出した。
みんなが、顔を上げた。
「私は…三回も…子供を生きて産んであげられなくて…」
姉貴は続けた。
「自分が子供を死なせるだけの人間だと思うと…怖かった。子供が欲しいって以上に、怖かったの。だけど、苗ちゃんの部屋にある言葉を見た時に…」
姉貴は涙をこらえてた。
「私の子は、もうこの世にいる。私の事を待ってるって」
何かを飲み込むように、言葉を詰まらせた。
正月…
そうだった。
そんな事があったっけ。
「間違ってたなんて、言わないで」
授乳を終えた姉貴も加わり、家族四人がリビングでぐったりと座りこんだ。
「俺が間違ってたな…」
親父がポツリと言った。
「考えが甘かった。子供一人預かるって大変なことだ」
「…私は苗ちゃんにママにしてもらったの」
突然、姉貴が言い出した。
みんなが、顔を上げた。
「私は…三回も…子供を生きて産んであげられなくて…」
姉貴は続けた。
「自分が子供を死なせるだけの人間だと思うと…怖かった。子供が欲しいって以上に、怖かったの。だけど、苗ちゃんの部屋にある言葉を見た時に…」
姉貴は涙をこらえてた。
「私の子は、もうこの世にいる。私の事を待ってるって」
何かを飲み込むように、言葉を詰まらせた。
正月…
そうだった。
そんな事があったっけ。
「間違ってたなんて、言わないで」