天才に恋をした
春のイブキ
41-1
週に何度かスキー場へ向かう。
世界有数のコースがいくつもあって、レベルの違う金持ち連中が高そうなウェアを着て、滑り降りて行く。
いつものように滑り終えて、ストックを片付けていると、日本人らしき男の子と目が合った。
童顔だけど…もしかして同じ歳か?
お、近づいてきた。
「日本人?」
「おう。そっちも?」
「うん」
相手が嬉しそうに握手を求めてきた。
「ナカツガワ・シュンイチ……でも日本ではハルイチって呼ばれてたから、ぜひそう呼んで」
「分かった。俺は宮崎真咲」
「宮崎くんは……」
「俺もそれ言われ慣れないから、真咲でいいよ」
「うん」
人懐っこく笑った。
日本人に飢えてるんだ。
「もしかして、エイトブリッジにいる?」
と聞かれた。
「ああ、そこに通ってる」
「ようやく会えたよ~。俺はユングラフトに通ってる。ああ、エイトブリッジにすれば良かったなぁ!調子こいて日本人いない方がいいなんて、血迷っちゃった」
もうすぐ昼だった。
「俺んち来ない?」
「いいの!?やったーーーっ!」
世界有数のコースがいくつもあって、レベルの違う金持ち連中が高そうなウェアを着て、滑り降りて行く。
いつものように滑り終えて、ストックを片付けていると、日本人らしき男の子と目が合った。
童顔だけど…もしかして同じ歳か?
お、近づいてきた。
「日本人?」
「おう。そっちも?」
「うん」
相手が嬉しそうに握手を求めてきた。
「ナカツガワ・シュンイチ……でも日本ではハルイチって呼ばれてたから、ぜひそう呼んで」
「分かった。俺は宮崎真咲」
「宮崎くんは……」
「俺もそれ言われ慣れないから、真咲でいいよ」
「うん」
人懐っこく笑った。
日本人に飢えてるんだ。
「もしかして、エイトブリッジにいる?」
と聞かれた。
「ああ、そこに通ってる」
「ようやく会えたよ~。俺はユングラフトに通ってる。ああ、エイトブリッジにすれば良かったなぁ!調子こいて日本人いない方がいいなんて、血迷っちゃった」
もうすぐ昼だった。
「俺んち来ない?」
「いいの!?やったーーーっ!」