天才に恋をした
親父は立ち上がりながら言った。

「ジーサンだなぁ。真咲はジーサンに似たんだなぁ」

言うだけいって、部屋を出て行った。


一人納得かよ。



「私も真剣に考えてるよ!?」

乃愛が憤慨しながら言った。

二人でリビングに残された。


なんだよ。あの親父は。
勝手なことばっか言いやがって。


ふと、リビングボードのガラスに乃愛が映っているのが見えた。


怖っ!


怒り過ぎて、震えてる。


「真咲のお父さんって、ちょっと変わってるよね…」

乃愛は珍しく、9時に帰って行った。
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