天才に恋をした
カアチャン登場

8-1

一階に降りると、大量の荷物を運転手らしき人が運び込んでいるところだった。

「…おかえり」

「ただいまー」



大柄な体を揺らし、アクセサリーを外す。

部屋中が外国の香りになる。


「はい。これ誕生日プレゼント」

「あ…ああ」



そういえば…明日だった。

骨の丈夫そうな折り畳み傘だった。



「ねぇ、コレとコレ上まで運んで」

「俺、コレだから」

と右手を見せる。



「あれっ。サッカーでやっちゃった?」

「違うよ」

「え。もしかしてタダのドジ?やっだー!役立たたず」


このババぁ…

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