天才に恋をした
そろそろと二階から乃愛が降りてきた。

「初めまして」

そつのない笑顔で挨拶する。

もう俺はダマされないけどな!


母ちゃんは、少し目を見開いて俺を振り返った。

「初めまして。え、カノジョ?」

「俺に『初めまして』を言って、どうするんだよ」



乃愛がにこやかに言う。

「私は、妹さんのお友達なんですよ」


母ちゃんがますます目を見開く。

「妹さん???」

「宮崎苗だよ!親父から聞いてねーの?」

「あーあーあー。腹違いのアレね」


バレるだろーが!

話が余計にややこしくなるだろーが!
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