天才に恋をした
あっという間に、女の子と2人きりにされた。

「え…なに?」



「ずっと好きで…付き合って下さい!」



…あ。ああ、こういうのか。

ひさびさだな。



顔ちっちゃ。

腕ほっそ。


…可愛いじゃん。

今は下向いちゃってるけど。



「ちょっとさ、顔上げて」

「…え」


女の子が耳を赤く染めて、上目使いにチラリと俺を見た。

「見えない」

「あの…緊張しちゃって…」

「見せて」


女の子が、顔を上げた。



「可愛いね」

「…あ、ありがとうございます」


女の子は、またあたふたと顔を下げた。


「そんな緊張してて、付き合えんの?」

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