【短編】真夜中のサンキャッチャー
……カタカタ。コポコポ。
何か物音がする。重いまぶたを開けると天井が見えた。キラキラと輝くサンキャッチャー。青白い色は白いルームランプに照らされてる証拠。つまりは、夜。
……というか。
「うち……?」
起きあがろうとするけど、頭が重くて痛い。目だけを動かして部屋を見回す。ワンルームの隅にあるミニキッチン、そこにはアームバンドをしたシャツの後ろ姿。
「こ……!」
「どう具合は」
振り返ったその顔に小井川さんだと再確認して。思わず飛び起きる。
「や、あの、どうしてっ。きゃあ!」
ゴン!
ふらついた私は肩を壁にぶつけた。今度は肩ゴン。
「駄目だよ、横になって」
「でも」
だってこの状況、おとなしく寝てなさいという方が無理。