そんな恋もありですか?
守田の手つきにいやらしさは感じられないけど、
さすがに男の人に足を触れるって、
気まずいっていうか恥ずかしすぎる。

「も、もう大丈夫ですから。」

泣きそうな声で訴えるあゆに気がついたのか、

「ああ、すまん」

照れ臭そうに笑ってそっと手を離した。

その顔がいつも怒気を含んだ口調で、
命令するときの顔とも、
天使の様な営業スマイルとも違った、
素の顔で、
思わずどきんとしてしまった。

「い、いえ、ありがとうございました」

「明日は、定休日だゆっくり休むといい」

「あ、はい、ありがとうございます。」

「もしも」

「は?」

「もし、お前が暇なら、体験レポート手伝ってもいいぞ」

「ほ、本当ですか?」

「ああ、よく頑張ったからな。」

「よろしく、お願いします!」


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