単純な恋。
「ここいいか?」


「うん。お疲れ」


トレイをテーブルに置いて西原が私の前に座った。


「今日はガッツリ系だね」


西原のトレイにはカツ丼がのっていた。


「…体力つけないと。誰かさんが腹筋が割れたイケメンが好きって言うし」


「誰かさんは…・・・・が好きだから。牛乳飲もうかな?牛乳って身長か」


・・・・の所は口パクで表す。


回りには誰も居ない。
会社では毎日会うけどそうかと言って毎日話せる訳ではない。


2人だけがわかる冗談を言えるのが嬉しかった。


「今日も残業?」


「今日は定時で帰れそう。…来る?」


「お母さんから電話来た。お盆休みに帰ってくればって。だから明日、帰る」


「そっか」




「…西原は?…実家に帰らないの?」


思いきって聞いてみた。
さりげなく。







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