女子力高めなはずなのに
父親が原因、というのはそれほど意外ではなかった。それはきっと中野さくらの重さの原因。

彼女の重さには必ず原因があると思っていた。だから、それはすぐに納得できた。

酔うと見境がつかなくなる父親。そんな父親と中野さくらの関係。

父親を前にすると、中野さくらは怯えてしまうんだろうか。あのイキイキとした中野さくらがその表情を殺してしまうんだろうか。

父親だからって何をしても良いわけじゃない。殴ったわけではないにしても、彼女を傷つけるなんて許せない。

彼女を守りたい。身を挺して守ってやりたい。


でも。

ただ守るだけじゃダメだ。

それは経験上よくわかっていた。

今度こそ、この想いこそ、この恋こそは成就させたい。


……今まで散々失敗してきたから。


俺は重い女でも別に構わない、なんて嘘だ。
本当は、影のある重い女に惹かれる。

自分と同じ匂いがするから。
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