女子力高めなはずなのに
そういえば、中野さくらと槇村の間に入ってもらった野村さんは、スピードに欠けることが分かった。

「槇村君、間違いなく野村さんのことを見てますよ。でも、中野さんが間に入っちゃうと……さすがに不利ですよねー」なんて言って、中野さくらを悪者にしてまで野村さんをけしかけたのに。

のんびり立ち上がってゆっくり動いている間に、中野さくらと槇村が連絡先を交換しちゃったじゃないか!

俺が急いで様子を見に行ったら、もう後の祭りだった。

まあ、野村さんには嘘をついているわけだし、多くを望むのは罰当たりなんだけど。

だいたい、今回も野村さんに登場してもらわなければいけなくなったのは槇村のせいだ。

槇村は俺が邪魔できないように、他の営業の奴を使って足止めしてきた。

まあ、俺も散々槇村の邪魔をしてきたから、人のことは言えない。

いい大人の男同士が足を引っ張り合って醜い小競り合いをしているなんて、本当にバカみたいだ。

でも、どんなにバカと言われようと絶対に負けるわけにはいかない。

絶対に中野さくらは渡さない。
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