女子力高めなはずなのに
「まあ、親父は大丈夫だよ。簡易宿泊所にでもいるか炊き出しでも食ってるよ」

「うん……。お兄ちゃん、お父さんの体って大丈夫なの?」

「もともと飲み過ぎてボロボロだからな。その割には良い方なんじゃねえのか」

「うーん、……そっか」

「お前が気にするようなことじゃねえよ。心配するな」

「……うん」

お父さんのこと、いつもお兄ちゃんに任せっきりで、本当に悪いと思う。

でも、だからと言って何もできない私。

本当に非力だ。


「この間は電話に気がつかなくて本当に悪かったな、さくら」

頭をかいて謝るお兄ちゃん。

うちにお父さんが来た時、私が電話をしても寝ていて出られなかったことをお兄ちゃんはすごく後悔している。

「ううん、大丈夫だよ。それに、お兄ちゃんだって疲れてるんだから、仕方がないよ」

「それにしても、お前が会社の人に頼るなんて珍しいな。会社の人には絶対に言わないんじゃなかったのか?」

「……うん、そうだったんだけどね」
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