女子力高めなはずなのに
「うちの課長が怒って呼んでますよ」

「古賀さんが?なんで?」

「誰かまたミスったんじゃないんですか?」

「……」

井川さんはフッと厳しい顔つきになった。

ついさっきまであんなに輝いていたのに、その瞳は心を閉ざしたみたいに黒く陰って見えた。

「わかった」

井川さんはそう言ってスッとその場を立ち去った。

いろいろ大変なのかな。

せっかく少し笑顔になったのに。

「中野さん、井川課長と仲良いの?」

ぼーっとしていたら槇村さんが近づいて聞いてきた。

「えっ?いえ!今はたまたま会っただけです」

驚いて手をバタバタ振った。

「そうなんだ」

「はい……」

そうだ。

昨日は急にお誘いお断りしちゃったんだっけ。

「あの、昨日は本当にすみませんでした」

「仕方ないよ、仕事だったんだし。聞いたよ、後輩ちゃんのミスだったんでしょ?」

「え?ええ、まあ」

槇村さん、どうしてそんなこと知ってるんだろう。

もしかして吉田課長、自分のことは棚に上げて全部愛ちゃんのせいにしたのかな。
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