女子力高めなはずなのに
私が答えようと口を開いたら、グイッと手を引き上げられた。

「ささっ、こちらに」

「エェッ!」

そのままぐいぐい引っ張られて給湯室まで連れてこられてしまった。

あ、あれ?

槇村さんはどうしたのかな?

キョロキョロ探したけど見当たらない。

さすがにここまでは来てくれなかったか……。


もうっ!

なんなのよ!

あんな人気のある槇村さんに誘われるなんて、一生に一度あるかないかの大チャンスだったのに!

「お湯出しましたんで、どうぞ」

男はにっこり笑って、どうやら手を洗うように促しているらしい。

確かに汚い水、触っちゃったからな……。
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