女子力高めなはずなのに
「今日はこのまま俺んちに帰ろ?鍋でもしようぜ」

ん?

えっ……?

サラッとなんか言ったけど?

……。

それって、……それって?

鍋食べるだけじゃないよね?

「ダメ?」

「……ダ、ダメってわけじゃ、ないけど……」

ワタワタと焦りながらも肯定してしまう私。

ダメなわけじゃないけど……、やっぱりそれはドキドキするわけで。

「明日の朝、ワイシャツ貸してあげるから」

「っ!」

そんなこと言われたら、ドキドキしすぎて自分の鼓動が耳に響いて目が回ってもう大変……。

繋いだ手を通して井川さんにも私の心臓の音、聞こえちゃうんじゃないかって気がしてしまう。

「フッ、すぐ赤くなるね。ホント可愛い」

また可愛いを言われて、耳まで熱くなっていくのを感じる。

私はこんなにドキドキしてるのに、井川さんばっかり余裕な表情で、なんか悔しい。

「もう!やめてよ、そういうこと言うの」

「いや、俺も反省したんだよ。お前バカだからさ、言葉にしないと分かんないんだろ?」

「なっ!失礼な!」

バカバカうるさいな!

「だって、他の女の代わりにされてるとか、わけ分かんない勘違いしてたし」

「そ、それはっ……そう、だけど」

確かに私の勝手な思い込みだった。

私が……バカでした。

「好きだよ、大好きだ」

「もう!わかったよ!」

「照れてんの?可愛いなあ」

「……」
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