ヒミツの空間

出ようとする私の行く手を俊也くんの腕が阻んだのだ。


壁に両手を突いて、私の身動きを封じる。


「……俊也くん?」

「今、出て行くつもり? すぐに見つかるぞ」

「うん、でも……」


このまま一緒にいるのは限界。

それなら、ここを出て真っ先に鬼に見つけてもらった方がいい。


「ダメ、行かせない」




……え?




「……夏海、」


後ろから耳元に唇を寄せる。



俊也くん……?



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