厄介なkissを、きみと ー fairy tail ー
「…い、……ってぇ」
クラスメイトの視線を全身に浴びながら、机にぶつけた右膝をさする。
「ご、ごめんね…っ」
「あ………」
「あの…、えっと…」
オレのすぐそばでオロオロする後藤さん。
頬を赤らめ、今にも泣きそうな顔。
「びっくりさせるつもりは、なかったんだけど」
「…………」
「ごめん、ね」
「………うん」
「だい、じょうぶ?」
「………うん」
後藤さんはもう一度ごめんねと言うと、自分の席に座った。
俯いた横顔は、柔らかそうな髪で隠れて見えなくなってしまった。
『びっくりさせるつもりは、なかったんだけど』
後藤さんはそう言ったけど。
ふつう、驚くと思う。
だって、触られたんだ。
後藤さんが、オレの髪に触れた。