厄介なkissを、きみと ー fairy tail ー
「おまえもさぁ、タケルみたいにもう少しイジればいいのに」
教室移動のため、教科書片手に廊下を歩いているときだった。
隣を歩くハルトが、ノートで顔を扇ぎながらそう言った。
「………は?」
「朝、後藤に触られてたじゃん?その、寝癖」
はねた部分を指さしたハルトが、鼻の下をのばしている。
面白いものを見てしまったという、ハルトお得意の表情だ。
ヤバい。ネタにされる。
そう思ったら、フツー焦るだろ。
「いっ、いっ…イジるって、なんだよ。
ばっ、ばーか。ヤダね、そんなのっ。めんどくさい」
焦るオレを、フンッと鼻で笑ったハルトは、
「おまえ、ばかだなぁ。寝癖、直すだけで全然ちがうっつーの。もう少し、気を遣えよな。
おまえはオレと違っていいモン持ってんだから」
と、オレの頭をぐしゃぐしゃと掻き乱した。