厄介なkissを、きみと ー fairy tail ー

「おまえもさぁ、タケルみたいにもう少しイジればいいのに」

教室移動のため、教科書片手に廊下を歩いているときだった。

隣を歩くハルトが、ノートで顔を扇ぎながらそう言った。


「………は?」

「朝、後藤に触られてたじゃん?その、寝癖」

はねた部分を指さしたハルトが、鼻の下をのばしている。

面白いものを見てしまったという、ハルトお得意の表情だ。


ヤバい。ネタにされる。


そう思ったら、フツー焦るだろ。


「いっ、いっ…イジるって、なんだよ。
ばっ、ばーか。ヤダね、そんなのっ。めんどくさい」


焦るオレを、フンッと鼻で笑ったハルトは、

「おまえ、ばかだなぁ。寝癖、直すだけで全然ちがうっつーの。もう少し、気を遣えよな。
おまえはオレと違っていいモン持ってんだから」

と、オレの頭をぐしゃぐしゃと掻き乱した。

< 15 / 21 >

この作品をシェア

pagetop