厄介なkissを、きみと ー fairy tail ー
はぁ、と大きなため息をついて階段を一段下りたとき、ふと、目に留まった。
後ろでひとつに束ねた髪が、セーラー服の襟を撫でるように揺れている。
あゆみ、だ。
ふふふん、と鼻歌まじりで、どうやら機嫌がいいらしい。
足取りも軽く、ぴょんぴょんと跳ねるように階段を下りていく。
その度に、束ねた髪もぴょんぴょんと弾む。
『……あ。ここ、またはねてる』
『だって、あゆみんち、こっちだろ?』
『後藤も、寝癖頭より、きちんとしてたほうが好きだと思うけどなぁ』
『ここだけのハナシ、タケルくんのこと、
……好きになっちゃった、かも』
あゆみの後ろ姿を見ていたら。
あゆみの、ぴょんぴょんと弾む髪を見ていたら。
みんなの声が頭の中でぐるぐる回り出して、なんだかヘンなカンジだ。