厄介なkissを、きみと ー fairy tail ー
触れる、というよりは、掴んだと言ったほうが正しかった。
手を伸ばして。
あゆみの髪を、無意識のうちに掴んでしまっていた。
なぜか、と自分に訊ねたって答えなんて返ってこない。
自分でも驚いてるくらいなんだから。
「あのね」
コホンと咳払いをしたあゆみが、一段下からオレを見上げる。
「もし、またゴミが付いてたとしても、引っ張ったりしないでよね」
「……あ。うん」
「それと。前から気になってたんだけど」
「な、なんだよ」
「もう少し、そこんとこ、どうにかしたほうがいいと思う」
そう言って指さされたのは、もちろん。
「ね、ぐ、せ。だらしないよ。そんなんじゃ、嫌われちゃうから」