OUT

「…………」


竜は部屋の中を見た。


「…窓…出口らしき物…」


………!



「窓…」


竜が見つめるその先は


……小さな窓があった…


「――――え!!?」

華菜は泣きそうな顔をして、竜を押しのけ、部屋の中に入った。



「…ちょ…華菜!!」


夢が止めようとしたが、華菜は止まりはしなかった。



―――少々、華菜は混乱したのだろう…




「桃!!美咲!!!やったよ!!やった!!!出口だ…出口が見つかった!!!」



華菜が窓に触れた瞬間……



――ガリ…


華菜は目を大きくした。


「…え…」


なにこの窓…

立体的じゃないというか…
今…私壁に触ったような…


―――次の瞬間、



ガシャアァアン!!!!


ドア付近に、檻のような物が勢いよく落ちてきた。


華菜はその瞬間、気付いた。



「この窓…絵じゃない!!!」


夢と竜が檻の外からなにか喋ってるのがわかるが、なにを言ってるのかはさっぱりわからなかった。






―――ギギギギギギギギ





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