君とみた蒼空


「蒼のお母さんは、どんなに辛い治療も耐えてた。



本当に辛そうだったけど、蒼と歩実の前ではいつも笑顔だったの。



きっと、ふたりには笑っていてほしかったんだと思う」



「そっか…………」



その話に、感動した。



でも、それと同時に恐怖が襲いかかってきた。



蒼くんのお母さんが心臓病で亡くなった…………一気に死が近づいてきたような気がして。



「ねぇ、詩音ちゃん………? 顔色悪いけど大丈夫?」



怖くなった。



「うん…………大丈夫………」



それから奈津ちゃんと別れると、私は早足で家に帰った。


< 123 / 413 >

この作品をシェア

pagetop