君とみた蒼空


「沙良の体調が最近悪化してきてて、命の期限が早まるかもしれないんだ」


命の期限が早まる……………。


11月よりも早く死んじゃう、ってこと?



そんな………。


「先生………私、沙良ちゃんのところに行ってきてもいいですか?」


「ああ」


先生は一度だけ頷いてくれた。


「蒼! 今日は仕事一人でやれ! 山下は用事があるから」


先生がそう言うと、蒼くんは嫌そうな顔をするのかと思いきや血相を変えて私に飛び付いてきた。


「どうしたんだ、詩音! もしかして、また体調が悪くなった………?」


「ち………違うって! 友達のお見舞い行くだけだよ」


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