君とみた蒼空
その瞳も、行動も、すべてがまっすぐで、素直で……。
笑うと三日月形になる、切れ長だけどどこか可愛らしい目。
ふわふわと無造作に跳ねた、茶色がかった髪。
身長は、私が見上げるほど大きい。
さすがバスケ部だなぁ、と思う。
「詩音? どうしたー?」
私がぼーっとしていると、蒼くんが私の顔を覗き込んだ。
「う、うん。何でもない」
「そっか。じゃあな」
蒼くんの笑顔は、眩しかった。
遠い遠い、太陽みたいな笑顔だった。