多重人格者【完結】
「何か、悪い事してるみたいだよな」
「本当に」
「よかったよ、まだあやめで」
「うん、声もしない」
「そうなの?」
もっとカンナや殺樹が邪魔して来ると思ってたのに、何も言って来なくて驚いてはいた。
翌日には誰かに体を支配されてると思ってたし。
……まあ、実際外にいてかなりダメージを受けてるから、それを考えたら変わらないのも納得は出来る。
「このまま、あやめでいられたらいいな」
それは無理って事、心君は百も承知。
そして、私も分かりきっている。
殺樹や、カンナは何かを企んでいるのだから。
だけど、少しぐらい希望を持ってもいいよね。
「昨日さ、考えたんだけど…あやめはカンナから何を聞いた?」
「え?」
目をぱちぱちとさせて、隣の心君を見る。
心君は壁にもたれかかると、続けた。