「私は貴方のモノ」【完結】
「彬さん、お願い」
「タエは俺のモノだ。お前には関係ない。
用ってそれだけ?なら話す事もうねえし、行くわ」
「ちょっと!」
「……」
陽子は玄関に向かう俺の後を追い掛けて来る。
後ろでごちゃごちゃと叫んでいるが、どうでもいい。
靴を履き、玄関のドアノブに手をかけた時だ。
「絶対、多恵があんたを好きになる事はないんだから!」
そうやって、陽子が言った。
その瞬間、俺は陽子の腕を掴むとダンっと壁に体を打ち付ける。
ギリギリと強く手首を握り締めた。
恐怖に染まった顔。
身動き取ろうともがくけど、男の力には敵わない。
「……あんま騒ぐと犯すよ」
「……っ」
そうやって、至近距離で囁いてやると、陽子が息を呑む。
微かに震える手。